airport

インスタレーション

2009年の2月頃、友人から電話があり5日後に一緒に台湾に行かないかと誘われ、当初断ったものの強引さに負けて同行することにした。
5日後、よくわからないまま空間移動を強いられることになった私は、成田空港に居た。
誘った張本人の友人はまだ来ないという状況もあり、私は空港内を観察した。
人々は慌ただしく移動するか、何らかの用事を済ませようとしていた。 ここは立ち止まる場所ではないのだ。

空間移動の拠点としての場所は旅前の慌ただしさも相まって記憶に残ることも曖昧であることが想像され、自分の身体のスケールで計りづらい巨大建築は、頭上に高くそびえ立ち、あのてっぺんがどのくらい大きいのか想像することもままならなかった。

残らないけれど残る場所、意識しにくい場所の象徴として私は成田空港の頭上に点在する天井のスピーカーの集合場所を真下から撮影した。同じように台北空港では、照明を真下から撮影する。

その2つの写真を並べて配置し、中央には台湾旅行中に撮影した動画記録を放映。

この旅は結果的に多くの体験を私に与えてくれたが、目的など最初からなかったのである。

取手アートプロジェクト2009・オープンスタジオ(茨城県取手市)
@ 井野アーティストヴィレッジ・studio105
2009.10/17〜11/15