Non-site Memory 展
@ 東京都台東区・市田邸
2010.9/18〜9/23 開催

“Non-site Memory”
芸術とはひとつの「記録装置」である、と考える事ができる。写真や映像に限らず、すべての表現媒体は、かつて起こった事象を克明に記録し、反復できるよう 一定の状態を保っている。そして、展示空間は、その凍結した時間を再生する一つの装置である。事物に記録された事象をより純粋に再生したいという欲望が、 この「展示」という概念を形成してきた。しかし、それを突き詰めれば詰めるほど明確にされたのは、決して再生されない、その時・その場での経験の固有性で あった。かつて起きた出来事を正確に再生することはできない。なぜなら、再生環境の違いによって経験の固有差もまた決定されていくからである。作品に刻み 込まれたものと再生されるものは必ずズレを孕む。だが、この広がりとしてのズレこそが作品である。「Non-site Memory」とは、そんな、ズレを伴った記録の再生が生み出す「非- 場所」としての空間の設計を目論む展覧会である。
(企画担当:佐々木勇貴)

※展示会場「市田邸」について
国登録有形文化財建造物「市田邸」は、明治40年に建造された日本家屋です。
江戸時代からの寺町の面影を残す上野・谷中のたたずまいの中にあり100年の築年数を誇ります。地域の歴史的な生活文化を伝える拠点として、現在『たい とう歴史都市研究会』のもと、建物保全活用を学ぶ若い世代が居住しながら維持管理を行っています。

参加アーティスト
鎌倉明弘、佐貫巧、立原真理子、藤林悠